こんにちは、前田です。
前回は気密についてお話しました。
C値は必ず測ってもらいましょう!!
そして、お金を掛けてC値0.1を切るような数値は必要ないです。
C値は0.5を切るぐらいであれば、お金を掛けてもあまり体感出来ません。
さて、今回は断熱についてです。
断熱は吹付断熱を採用しています。
よく聞かれる事があります。
「どの断熱材が性能がよいですか?」
これって、住宅会社からも聞かれます。
断熱材の性能は熱伝導率で分かるのですが
それよりも「厚み」の方が影響が大きいです。
75mmより100mmの方が断熱性はいいし
100mmより150mmの方が断熱性はいいです。
高額な断熱材を採用しても厚みが無ければ断熱性は低いです。
では、厚くしたらいいのかと言うとそうでもありません。
愛知県の場合、比較的温暖な地域です。
ダブル断熱が必要かと言うとそうでもありません。
外に断熱材を張ると当然コストが掛かります。
厚みが増えると外壁の垂れさがりなどのリスクがあります。
それをしないように外壁下地をつくるのもコストUPになります。
ちょっと視点を変えて考えてみましょう
この家の体積は約400㎥
壁の断熱材の厚みは約100mm
高気密高断熱であるクーラーボックス
●商品サイズ(cm):幅約64×奥行約36×高さ約38
●商品内寸(cm):幅約49×奥行約24×高さ約32
1000ℓが1㎥になりますので、
住宅はこのクーラーBOXの8900倍の体積になります。
クーラーBOXの壁の厚みは5㎝ぐらいだとすると
5㎝×8900=44500㎝の断熱材が必要になります。
なんと445mの厚みの断熱材です。
現実には無理な事です。
まあ、極端な話ですが
クーラーBOXなみの断熱をもとめるとこうなります。
それでもクーラーBOXの氷は解けてしまいます。
住宅の場合とはちょっと事情が違いますが
断熱材の性能や厚みだけでは
冬の温かさや夏の涼しさを達成することは出来ません。
断熱材の性能や厚みに予算を掛けても
愛知県であれば、コスパはよくありません。
断熱性能で言うと
UA値0.50~0.46ぐらいで設計しています。
私が計算すると一番コスパが良いです。