「どんな家にしようかな?」「どんな間取りにしようかな?」「自分たちにはどんな家があっているのかな?」「敷地に合わせると上手くいかないな?」このような疑問をお持ちではないでしょうか?誰もが安く家を建てたいと思っています。同じ面積であれば総二階が安くできるなんてことを聞いたことはないでしょうか?この記事では、総二階のメリットデメリットを知っていただき家選びのコツを分かりやすく解説します
目次
総二階建ってどんな家なの?
総二階建てとは、1階と2階が同じ床面積の建物で、キューブ型・四角い家になります。屋根の形状は様々ですが、シンプルな外観になります
様々な条件で間取りのカタチが変わる
間取りには色々な考えた方があります。住む人の価値観や想いがあるので同じ家にはなりません。また、環境や敷地条件によって希望の間取りができないこともあります。1階に必要な部屋と2階に必要な部屋は家族構成や環境によって違います。例えば、人通りの多い道に面している、建物に囲まれて日当たりが悪いなどの条件で2階にLDKを計画することもあります。まずは、どんな部屋が、どれくらいの広さで、・・・と計画してみてください。下の写真は2世帯です。道路に面しているので2階にLDKを設け、ご両親の個室を1階に設計しました。大きな窓ガラスがあるところがリビングになります。
総二階はどれぐらいの大きさがあればいいの?
総二階と言われると立方体のサイコロのような形をイメージされるかもしれませんが、敷地に合せて長方形の総二階もあります。愛知県の高浜市周辺での土地は50坪ぐらいで間口が9~10mあれば、かなり良い土地になります。その場合、建物の間口は7280mmだとすると7.28×7.28=52.99㎡になります。16.06坪の1階の面積になります。2階も同じ面積になりますので、32.1坪の床面積になります。これぐらいの面積があれば4人家族で十分暮らしていけます。イメージしやすいようにプランを載せておきます
それでは、総二階建てが分かったところで、メリット・デメリットをお伝えします
総二階建てのメリット
どんな建物や材料や工法にもメリットとデメリットがあります。もちろん総二階にもここではメリットについていくつかお伝えします。ここに書かれている他にもメリットがありますので、詳しくは担当の建築士に相談してください。
コスパがよい
1階と2階の面積が同じなので、基礎や屋根の面積が小さくなります。その分のコスパがよくなります。1階の面積が17坪の総二階で34坪になり、基礎と屋根の面積は17坪分になります。1階が20坪2階が14坪の場合では基礎と屋根の面積は20坪分になりまづので総二階と比べると3坪分のコストアップになります。
断熱性がよい
同じ床面積だとして、凸凹のある建物に比べてシンプルな建物のほうが外壁面積が少ないので、熱損失が少なく断熱性が良いです。断熱性が良いという事は省エネに暮らせることになりますので、電気代の節約にもなります。断熱性は外壁の面積だけでは求められないので、その点はご注意ください。
地震・台風に強い
地震に強い要素の一つとして、2階の柱がどれくらい1階の柱の上にあるのか?で判断できます。これを「柱直下率」と言います。私たちは柱直下率を60%以上になるように設計しています。総二階建ての場合、外壁部分はすべて壁が同じ位置になり柱直下率は上がりやすい傾向になります。
総二階建てのデメリット
デメリットとありますが、人によってはそう感じないこともあります。デメリットとメリットを比べて、メリットの方が大きければそれほど欠点とはならないと思います。
デザイン性が下がる
箱型のカタチなのでデザイン性が下がりやすいです。「あなただけの家」という感じは出しにくいのですが、庇をだしたり、玄関を少し出すなどの工夫をするとデザインが変わってきます。その事例を載せておきます
デザイン事例 色相を工夫して
グレーの塗り壁にして、軒天井を木目にしました。視覚的にアクセントをつけています。
デザイン事例 素材を工夫
アイボリーの塗り壁、アーチの玄関、瓦の庇、サッシ下のレンガ装飾と素材でアクセントをつけた可愛いお家にしました
デザイン事例 付け加える
玄関ポーチを付け加えたデザインです。ここまですると総二階建てとは言えないような気がしますが、居住部分は総二階建てになります。その分のコストアップにはなります。
1階と大きくするとコストアップ
1階を大きくすると2階の面積が余ってしまい、コストアップになります。例えば34坪の総二階建てを設計したとします。1階は17坪になるわけです。LDK20帖+玄関・ホール4帖+お風呂洗面4帖+階段2帖+収納2帖×2か所=34帖になります。これで17坪ですので、1階に和室や寝室などの部屋を追加するとそう2階建てにはなりません。この場合、無理に総二階にすると2階面積が大きくなるのでコストアップになります。
まとめ
総2階建てのメリット・デメリットについてお伝えしました。デメリットがあったとしても、様々な設計知識でカバーできます。また、総二階建てでプランすることが基本になります。そこに付け加えたり、削ったりして構造を検討しながら設計をしていきます。
すむ方のご要望や敷地や環境や法律や予算などで家の設計は変わりますので、総2階建てにこだわらずに自由に住まいのご要望をお伝えください。最後に総二階建てのプランを載せておきます。住まいの設計には多くの可能性がありますので、一度相談にお越しください。相談のお申し込みはコチラです。